しょうもないクソビデオで笑い合える相手のいる人生です

11月に入ってから、週末はほとんど人の家に泊っている。
泊めてくれた友達にその話をしたら、「不良女子高生みたいな」と言われて笑った。その通りだと思う。私は今になって遅れてきた反抗期を生きているのかもしれない。

実家の他にも帰るところが2つくらいあるというのはおかしな感じがするけれど、同時にとても心強い。


西荻窪駅からのバスに揺られながら、ぼんやりと車窓の向こう側の景色を眺める。分かっていたことだが、ぼちぼち酔った。私はかなり乗り物酔いをする。

スマホの画面を見ていると酔いが加速して吐き気がエクストリームなことになってしまうので、目をつぶって大人しくしていた。

途中で何かお弁当のようなものを持った人が乗ってきたのか、車内に空腹時にはたまらないタイプの芳香が立ち込める。生憎お腹は一杯で、どちらかというと胃液が暴れ出しそうな状態だったので、正直かなりきつい。

早く目的地で降ろしてくれ、と念じながら、西荻窪で過ごした2日間(大袈裟な言い方)のことを思い出す。

男性声優が合宿という大義名分のもとにカレーを作ったり(なんで?)、ひたすら直線コースをガンダしたり(これもなんで?)、枕投げ対決(これはまあ分からんでもない)をしたりするクソビデオを見ながらゲラゲラ笑える友達がいて良かった。

色々とやりきれないことの多い人生だけれど、しょうもないクソビデオを見ながら笑い合える友達がいるだけでそれはずっとずっと良いものになる。

ああ、なんか色んなことが大丈夫だなあ。ひとりでも大丈夫だなあ。
そんな風に思えるのはとても贅沢なことかもしれない。