年末年始にNetflixで見た映画まとめ

ラ・ラ・ランド
★3.0

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一度は見ておかんといけないかな、ということで鑑賞。
根っこの部分にミュージカル映画への抵抗のようなものがあって、それを最後まで拭い去れないままエンドロールになってしまった。

最後の2人のダンスシーンの映像はとても凝っていて楽しかったし、夢を追う2人の姿に一端に共感したりもした。けれど、だからこそあのラストに納得がいかないのだ。

ラストについては何を言ってもネタバレ不可避なので明言は避けるが、夢を追う人間と人間の話を描くなら、そこに中途半端に「男女関係」というエッセンスを加えるべきではなかったのではないかと思った。

ここ最近見た中で最も後味が悪く、これがめちゃくちゃにヒットしtsのかあという気持ちになってしまった。(これは単純に私が捻くれているからかもしれないけど)


ラブ・アクチュアリー
★3.4

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群像劇形式で画面と主人物がくるくると変わっていくのでそれぞれの物語を追うのが大変だった。(私は人の顔を覚えるのがとても苦手なので、気にならない人は気にならないのかも)

イギリス首相と秘書の恋とか、不倫(未満?)とか、人妻への恋とか、様々な愛のラッシュ。ラブストーリーの博覧会?

正直全体としてはそこまで好みという訳ではなかったのだけど、小説家の男性と家事手伝いの女性の話がとても好きで、あの2人のシーンだけ何回も見たい。

言葉が通じない2人のたどたどしいコミュニケーションもよかったし、何より原稿が湖にばら撒かれてしまった時に、女性が汚い言葉を吐きながらざぶざぶと原稿を回収するために水の中に入っていくシーンがとても美しかった。


スキン〜あなたに触らせて〜
★3.4

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「奇形」がテーマの作品。正直の映画をどう説明したらいいのか非常に悩むのだけど、あえて言うのであればどこまでも愛の話だと思う。

作中の全てがパステルピンクとパステルパープルで構成されていて、そのファンシーでリリカルな世界観の中に奇形の人々(もちろん特殊メイクだが)がたくさん出てくるという、今までに目にしたことがない世界が続く。

目のない女性と料理屋の女性の話がとても好きで、その2人の物語が非常に印象に残っている。

良くも悪くも「ありきたりな映画」ではないので、気になった人にはぜひ見て欲しいなと思う。


灼熱の魂
★3.4

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男女の双子のきょうだいが急死した母の死の謎を解いていく……という一見サスペンスのようなシナリオなのだけど、徹底的にドキュメンタリーのように淡々と編集されていて、どこまでも静かで乾いた映画だった。

後から知ったのだけど、『プリズナーズ』と同じ監督と知って膝を打った。善悪の表裏一体さとか、悪意と善意のバランスの危うさとか、そういうテーマは共通しているように思う。

宗教の話はどうしても私のような日本人には感覚として理解することは難しいのだけど、どれが生む悲しみや過激さをまっすぐに見つめている作品だと思う。


ゴーストバスターズ(2016)
★4.0

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ゴーストバスターズは本家未視聴なのだけど、そんなことは関係なしにめ〜〜〜〜ちゃくちゃ良かった。

理系女子がチームを組んでゴーストに立ち向かうっていう大筋のストーリーがもう良いのだけれど、その中での女性科学者2人の絆とかチームが出来上がっていく過程も全部秀逸で、強かでファニーな女性たちが好きな人には是非見てほしい。

特にホルツが最高! 頭が良くていつも笑っててブッ飛んでて、どこまでも自由で。

見ているだけで元気になれる最高の娯楽映画なので本当にお勧めしたい。


バック・トゥ・ザ・フューチャー
★3.6

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実は見たことのない有名作シリーズ。
何というかシナリオが過不足なく綺麗にまとまっているし、タイムパラドックスとかそんな細かいことは気にせず最後まで楽しく見ることができた。さすが名作。

マーティは身も心もイケメンでこりゃ惚れるわというところ。過去を変えたことで未来が変わるっていう御都合主義的な部分もあるのだけれど、先にも書いたようにそんなことはもう気にならない。

2回目を見るかと言われると別にいいかなというところではあるけど、見るか! と決意しないとなかなか自発的には見ない類の作品だと思うので、年始の時間のある時に見られてよかった。


追憶と、踊りながら
★3.6

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眠れなくてどうしようかなと思っていた夜に1人でひっそりと見た。

分かりきったことだが、光の中で微笑むベン・ウィショーはそれはもう美しい。恋人のケンと裸のまま語り合うシーンは本当にため息が出るほど美しくて、それらのシーンのためだけに見る価値はあるとさえ思える。

ストーリーとしては、あるゲイの英国の男性が亡くなった恋人の母(中国の人で言葉が通じない)と交流するという流れなのだけれど、一人息子への母の執着がありありと描かれている。

この母親も非常に不憫な境遇にはあるのだが、第三者から見たら彼女の言動はとても身勝手で、でもそれが現実だよなあ、という。

終盤までどこまでも平行線を辿る2人の関係性がクライマックスでほろりほろりと解けていくのが印象的だった。

 

タッカーとデイル 史上最悪にツイいてないヤツら
★3.4

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やや強面な気のいい男性2人が大学生グループに殺人鬼コンビだと勘違いされるっていうアホみたいな設定のスプラッタ映画なんだけど、馬鹿らしくてめちゃめちゃ面白かった。

勘違いでばったばったと人が死んでいくし、その描写はスプラッタにも程があるんだけど何故か笑ってしまうという。とはいえ実際何度が痛いよ~~~~~~となったのでスプラッタ苦手な人にはキツいシーンも少々ある感じ。

単なるパニックお笑い映画というだけじゃなく、ちょっと太めだけど愛嬌のあるデイルの成長物語でもある。色々とちゃんぽんな感じだけど娯楽映画として非常によくできているし最後までダレることなく楽しめるのでオススメ。