ライブには通えるうちに通おうね

今週は何だか体感5秒くらいで過ぎ去ってしまった。特別忙しかったというよりは、気持ちと体力の余裕がなかったという方がたぶん正しい。帰ってきて、泥のように眠って、起きて。そうこうしているうちにあっという間に土曜日だ。

 

今日はお昼から髪を染めに出掛けて、帰り際、前々からずっと行こうと思っていた図書館へ寄る。自宅から歩いて10分ちょっとの場所に図書館があるのはありがたいことだ。小説を何冊かと、哲学の入門書を借りた。

棚の前で何を借りるか迷いながら、本当に最近は全く本を読んでいなかったな、と再認識する。本というものを読んでいなすぎて、自分が何を読みたいのかも分からない状態になっていることに気付いた。おすすめの作品や作家さんについて、Twitterなどでぜひ教えてもらいたい。今は何だか普段の自分では手に取らないようなものも読みたい気分だ。

ハードカバーが詰まったずっしりと重たいトートバッグを肩にかけて、家までの帰り道にある小さなカフェへお邪魔した。入ってみると、カフェというよりも「居間」という印象で、お年を召したご夫婦が営んでいるらしかった。私の他に客はなく、ご主人がソファに座ってゴルフ中継を見ている横で、アイスコーヒーをいただきながら4人掛けのテーブルに腰掛けて『桐島、部活やめるってよ』を4分の1くらい読んだ。

帰り際、ご主人に「どんな本を読まれるんですか」と声を掛けていただいて、「今読んでいるのは小説なんですが、大学で哲学を勉強していたので、哲学書も少し」とややかっこつけてしまった。その言葉が嘘にならないように本をたくさん読もうと誓う。「っまた図書館に来た時にお邪魔してもいいですか?」と尋ねると、「ぜひどうぞ」と応えてくださって、何だかすごく心がぽかぽかする。昨日も帰り際にタクシーの運転手さんに「お疲れ様、おやすみなさい」と声を掛けていただいて、ちょっとしたことなのにすごく満たされたのを思い出した。

家に帰って、そのカフェの話をすると、Kさんも「すごく良い場所」と笑ってくれた。きっと2人で行くことはないだろうし、それでいいのだけれど、自分の良いと思ったことを聞いてもらえて頷いてもらえるのはとても嬉しいことだ。

 

昨日、ライターのながちさんのブログを読んで衝撃を受けた。

takachi.hatenablog.jp

私も学生時代はART-SCHOOLばかり聞いていて、そして、同様にLUNKHEADも好きだった。今でも大事な曲がいくつもあって、思い出したように口ずさんでいる。

この「思い出したように」というのがまさにこのブログの記事とリンクしていて、自分の生活や聞く音楽があの頃とはもう変わっていて(それ自体は何も悪いことではない)、いつしか私はLUNKHEADというバンドのことを気に掛けないようになっていた。

だから、20周年ツアーのことも、このブログではじめて知った。衝撃だった。小高さんがブログにあんなに赤裸々に「チケットが売れていない」と書いていることも、LUNKHEADがそんな状況にあることも。

小高さんも書いているように、社会人になったり結婚したり、生活が変わっていく中でライブに行けなくなるのはもちろん仕方のないことで、離れていってしまった人たちが悪い訳ではない。けれど、それが積み重なって、20周年のこの状況なんだよなぁ。そう思うと本当に胸が痛い。

この件に関して私はどこまでも外野で、ツアーファイナルの日にはじめて知ったくらい、LUNKHEADとの距離は離れてしまっていた。もしリアルタイムで見ていたらチケットを買っていただろうと思うけれど、後の祭りだ。

バンドを続けていくには音源の売り上げとかライブの動員とかそういう「数字」が確かに必要で、たぶん、それは私が思っているよりもずっとシビアな世界なんだろうと思う。だからこそ、月並みな話だけれど、応援しているバンドのライブには行けるうちに行っておきたいと、そんな風に改めて思った。私の買うチケットが、少しでも彼らの音楽が鳴り続けるための助けになってくれたらいい。

a flood of circleというバンドのことをもっと愛していたいし、彼らの鳴らすまっすぐなロックをもっと聞いていたい。という訳で、微力ながら、次のツアーにも足を運びたいと思います。

 

ENTRANCE~BEST OF LUNKHEAD age 18-27~

ENTRANCE~BEST OF LUNKHEAD age 18-27~